天皇杯準々決勝川崎:鹿島戦TV観戦記 2021.10.27
天皇杯では過去4回対戦し未だ勝てない相手だ。今季はリーグ戦で2勝、しかも劇的勝利を収め
ているが、鹿島サイドはリーグ戦の雪辱と最後の1冠に賭け周到な準備をしているとの情報も洩
れ伝わってきており、フロンターレ・サポーターとしても熱くならざるを得ない。
試合は川崎のペースで展開されるが、さすがに決定機は作らせてくれない。そんな中、頃合いの
時間帯にCKを得て、脇坂のキックがオウンゴールを誘発し先制に成功した。ゴール前に詰めて
いたマルシーニョの得点かと思われたが訂正されたようだ。そのまま前半終了。
後半早々、マルシーニョが左サイドで相手DFを引きつけると、空いたスペースへ脇坂が侵入し、
そこにマルシーニョがパス、脇坂のクロスがニアサイドに走り込んだ旗手に当りコースが変わり、
あっさり追加点を奪った。旗手の得点だが、本人も驚いた表情だったので、シュートと云うより
は「当った」と言う方が的確かも知れない。更にはその直後に、右Pエリアの外から放った脇坂
のミドルシュートがゴールマウスに突き刺さり3点差となった。リーグ戦での宮城の決勝ゴール
を彷彿させるような鮮やかな一撃であった。これで楽勝ムードとなったが、攻めるしかない鹿島
の攻勢に対し、川崎はカウンター狙いの防御態勢で対抗。最後に失点してしまったが、久々に安
心して観ていられる試合であった。川崎対策として守りを固めてくる相手に対しての攻撃のヒン
トとなるような3得点であった。1点目はCKからオウンゴールを誘発。終盤、知念が抜け出そ
うとして貰ったファール、旗手のFKも惜しかった。やはりセットプレーは得点の宝庫だ。2点
目はマルシーニョが抜け出せないまでもキープし相手BKをひきつけ、空いたスペースに脇坂、
更に奥に旗手が走り込んで得たもので、この連動は効果的だ。3点目は相手がPエリア内を固め
た時のミドル・シュートでちょっとした隙をついたもの。これらを織り交ぜて使いたいものだ。
準決勝の相手は大分に決定。実力的には圧倒しているが油断せず勝ち抜いて貰いたいものだ。