川崎:鹿島戦DAZN観戦記 2022.08.27
毎度同じことを書くようだが、どんな勝ち方でも良いので、今のフロンターレ
は一戦づつ勝ち続けるしかない。本戦は正にこのような結末であった。初優勝
した17年シーズンを思い出す。
今節の布陣をみるとソンリョン、チャナティップ、ダミアンがベンチ外で、登
里、大島、知念が復帰した。GKは丹野、トップにコバ悠が入り、左SBは登
里で橘田がMFに戻った。
首位を行く横浜FMへの挑戦権を賭けた一戦は、あっけなく先制する。前節で
も先制点の起点となった家長、脇坂、山根の「黄金のトライアングル」による
右サイドからの攻撃は、4人に囲まれたところから抜け出した家長が強靭な体
幹を生かして一歩抜け出しPエリア内に侵入したところで、ディエゴピトゥカ
のファールを誘いPKを得て、これを本人がひやりとさせるような左上隅に決
めた。ディエゴピトゥカが早めにファールを犯していればPKにはならなかっ
たかも知れず、これは勝負の女神の微笑みか。その7分後には、Pエリアの左
手前で得たFKを脇坂が右隅に決め、楽勝ムードとなる。その後も高い位置で
のプレスからミスパスを誘発しマルシーニョがGKと1対1になったり、CK
からシミッチが頭で合せたりしたが、相手GKに阻まれた。3点目が取れなか
ったことがその後の苦戦につながった。前半は2:0で終了。
前半終了間際から攻勢に転じた鹿島は、後半早々に樋口のアーリークロスをジ
ェジエウの前で仲間がバックヘッドで合せ1点返した。170の仲間と186のジェ
ジエウの身長差からみて不思議な失点であったが、不意を衝かれたのかも知れ
ない。以後もPエリア内でボールが登里の腕に触れたような微妙なプレーも含
めてはらはらする場面が多かったが、登里から車屋、コバ悠から知念への早め
の選手交代が功を奏し守勢一方の状態が大分緩和した。コバ悠が精彩を欠いた
のは気にかかる。飲水タイムに脇坂から大島、マルシーニョから遠野、終了間
際に橘田から山村に選手交代し、逃げ切りに成功した。鹿島はアーリークロス
からの得点で味を占めたのか、或いはフロンターレがC大阪戦でFKから2失
点した場面を学習したのか、早めのクロスが多く、裏に抜けるプレーはほとん
ど見られなかった。これは川崎の守備陣にとって幸したのではなかろうか。